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あてどない創作について・「十一月のヴァニシング」その1
 冬コミで発行した「十一月のヴァニシング」(以下十一月)。俺と最果くんが、一つの設定からそれぞれが創作をしていくって企画(と言えるかはまだ微妙だけど)です。
 今日、彼のサイトを覗きに行ったら「十一月」のイントロ部分をアップしていたので、一応でも俺も声を上げた方が良いかなってのと、これを機会に自分の中で設定を消化しようってことで、日記とは別に更新です。気になる人は最果くんのサイトをチェックだ!!(っつーか、多分みなさんそっちの方から来てますね。いらん世話だったり。)

 そもそも「十一月」の企画は、昨年の夏ごろに持ち込み漫画用に創作したストーリーが元になっています。最初の方の日記にも書いたんですが、話の尺が長くなりすぎたのでお蔵入りした物語りだったんですよ。俺の物語の創作の仕方が、粘土をこねくりまわして徐々に形を作っていような、計画的なスタイルじゃなく、でかい石をまず用意して、その中に眠っている形を削りだしていくような、かなり直感的なスタイルなんですよ。
 だもんで、一応の完成をみた物語りの輪郭だけを見る分には問題が無いんですが、削りだしたノミの軌跡をたどっていこうとすると、長い物語りになってしまっていたという感じです。なんか、自分で書いてても良くわかんない表現ですが。

 結局、たまたま俺の創作ノートの見た最果くんが目を止めたのをきっかけに、こうしてまた日の目を見ることとなったわけです。
 俺は漫画。最果くんは小説。それぞれが、少しずつ異なった「十一月」の物語りを創作していくので、キャラなどの表層の設定は各々のセンスで異なります。一人称とか。んで、俺は文章を書くのが本当に苦手なので、物語のおおまかな内容を上手に説明することは諦めようかなぁとも思ったんだけど、それもあんまりなので、一念発起。頑張ってイントロっつーか、物語のプロモ的なもんを書こうと思います。

「十一月のヴァニシング」イントロ(多分に仮)
 二十一世紀の現代からさかのぼる事数百年。戦国の世は、徳川の名のもとに平定され、運良く徳川方についた田舎大名のおさめる、山間の小さな城を中心とした国には、穏やかで平和な時が流れていた。
 言霊を操る術や、陰陽師のような不思議な術などを受け継いできた一族の治めるこの国は、戦国の時代からも大きな争いに巻き込まれる事もなく、平穏な毎日がすぎていた。
 明日もきっといい日だ。そんな風に、人々はこの穏やかさが永久に続く物だと思っていた。あの日、空が赤く燃えるまでは。

 一瞬の出来事だった。半径数十キロにわたり、人も動物も、山も河も、思いでも未来も、全ての生命の営みが消えうせた。空からなんの前触れもなく落ちてきた鉱物による、現代の反応兵器の数倍の威力をもつ衝撃によって、その国は消滅した。
 藩主や諸大名は、この出来事を天下泰平の世を乱す吉凶の証と考えた。星が落ちてくるような土地には、なにか不吉な呪いでもかかっていたとうそぶく者まで現るまでに、数日と時間はかからなかった。
 星の落ちた国の領主の家の者は、殆どが一瞬で命をおとした。生き残ったのは、他国に嫁ぐために国を出ていた姉姫と、生まれつき病弱な体の療養のために、京都の山寺で静養していた妹姫の二人の姉妹のみ。
 国と家族、そして帰る場所を一瞬で失った二人の姫君。生き残った彼女たちに、大名たちは「災いを呼んだ、呪われた家の姫」と気味悪がった。このとき、歴史の中から姫たちの家の名前は抹消される事になる。そんな呪われた家系など無かったという歴史にするために。
 こうして彼女たちは唯一最後に残った「自分自身」さえも失ってしまった。もちろん、縁談は破談。大名の息子と「誰でもない者」が結婚する事など許されるわけはなかった。最初から愛情など存在していない、政略結婚だったのだから。
 絶望し、こころの中の真っ暗な闇の中に一人閉じ込められた姉姫は、何も無い荒地となりはてた自らの国があった土地を目指した。目的などなかった。ただ、他にすることも、出来る事もなかった。ただ、立ち止まっているのが怖かっただけなのかもしれない。妹姫は、また京へと戻って行った。こうして姉妹が巡り会う事は、その後二度と無かった。


 悲劇はこれだけでは終わらなかった・・・いや、もしかしたらこの時から本当の悲劇が始まったのかもしれない。

 物語の舞台は、悲劇が起きてから約四百年後の二十一世紀。雑草一本生えていなかった荒地の姿など、全く窺い知る事が出来ないほど開発、発展した街。通りを行き交う人々は活気にあふれ、数百年の時を経て、再び平和が訪れているかの様に見えた。
 しかし、貴方は見たことがあるだろうか。自分が目をつぶっている間に起きている出来事を。瞬きした一瞬に過ぎ去って行く時の流れを。
 この街に暮らすごく普通の高校生、頼渡和哉(よりとおかずや)。普通に人生を歩んできた彼の目の前に、桜の花ビラの散る紫色の夜に、満月の中から十一月が舞い降りた。この時から和哉は、歴史から抹消された物語の中に、人々の瞬きの中の闘いに巻き込まれてゆく事になる。



 まぁ入り口って感じで。書いてみました。なんか凄ぇ疲れた・・・。文章をちゃんと書こうとするのって本当に大変だわー。だから俺大学のレポートとかも苦手なんだよね。
 今回のは「十一月」の世界を書いたんで、今度はキャラクターの方を書いてみようと思います。いつになるかはわからんけど。早いと今晩。遅いと・・・未来。
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by 417sakura | 2005-01-08 11:11 | 十一月のヴァニシング